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檻の中のライオン
楾 大樹

憲法は権力をしばるもの。憲法を「檻」に、権力を「ライオン」にたとえてイラストで解説した本書は憲法の本質と価値を学ぶための格好の入門書。著者は弁護士の本業のかたわら、全国で講演活動を展開。東戸塚9条の会主催の講演会でも熱く、楽しく、わかりやすく語ってくださいました。姓は「はんどう」と読みます。

知らなかったぼくらの戦争
アーサー・ビナード

アメリカ出身の詩人アーサー・ビナードが、日本人の太平洋戦争体験者たちを訪ね歩き、戦争の実態と、個人が争いから゛生き延びる知恵゛を探る。登場する語り手は、真珠湾攻撃に参加したゼロ戦の元パイロット、「毒ガス島」で働いた元女子学徒、戦後GHQで働いた元事務員など、実にさまざま。日本社会に詳しいビナード氏が、自身の受けたアメリカの教育とも照らし合わせながら戦争に対する考察を深める。

まんが パレスチナ問題
山井教雄

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の違いって何? エルサレムはなぜ特別なの? イスラエルはどうやって建国されたの? なぜ争いが絶えないの? パレスチナの少年アリとユダヤの少年ニッシムが旧約聖書の時代から続く大問題をガイドする。和解と平和を願う二人の少年の願いが実現する世界になることを願わずにはいられない。

歴史戦と思想戦
山崎雅弘

南京虐殺や慰安婦問題などに対する中国や韓国からの批判を「不当な日本攻撃」と解釈し、日本人はこれに反撃すべきだという「歴史戦」が進行している。歴史的事実さえ否定する書籍が次々と刊行され、ベストセラーになる本もある。戦前戦中にもそんなプロパガンダが展開され、日本を破滅的な敗戦へと導いた。歴史修正主義者たちの欺瞞とトリックを豊富な具体例を挙げて読み解く。

未完の敗戦
山崎雅弘

コロナ対策、東京五輪強行開催、差別やハラスメント、長時間労働、低賃金……日本の組織はあまりにも人の命や暮らしを軽視していないか? こうした状況と酷似するのが、先の戦争中の日本社会だ。敗戦で否定されたはずの当時の精神文化と決別しなければ、人間が尊重される民主社会は実現しない。

憲法が危ない!
鈴木邦男

憲法改正に半生を捧げた民族派右翼の活動家が、国民の自由や権利をないがしろにして改正を目論む者たちの意図を指摘し、「憲法を利用するな」と声をあげた。真に憲法を愛し、憲法を考えてきた人の思いが伝わる。

瀬長亀次郎回想録 沖縄の心
瀬長亀次郎

戦後、反米抵抗のシンボルとなった「カメジロー」が語る自身の生い立ちと戦後沖縄。「基地撤去」「祖国復帰」「主権回復」を求める県民の想いを体現し、激しい弾圧に抗して闘い抜いた男の半生記。いまなお沖縄が歩みつづける苦難の道、その中で不屈の精神はいかにはぐくまれたのか。

立ちあがれ琉球沖縄
仲嵩達也

与那国出身、沖縄の歴史と心を知り尽くす著者が、琉球のアイデンティティ再建を訴え、沖縄独立の可能性を政治学と法律学の観点から論じる。沖縄から見ると、すべてが違って見える。

コスタリカ
伊藤千尋

平和は単なる理想ではない。平和は現実である。それを地で行くのがコスタリカだ。コスタリカが見本を示した非武装国家は、その後、パナマやハイチなどにも広がった。いまや世界の20か国以上が軍隊を持たない。本書は、中米の経済「小国」の選挙システムや憲法法廷、教育・医療制度、環境保護活動などを紹介しながら、自由と民主主義、人権「大国」で育まれる人びとの意識を探る。

世界を変えた勇気
伊藤千尋

抑圧や人権侵害とたたかった人々の知恵と勇気を、世界7地域に分けて、読みやすいコラム51 編で紹介する。多くは名もなき普通の市民たちだ。だれにでもできることがある、あきらめなければ明日はよくなる、と語りかける。イラスト多数収録。

非戦の誓い
伊藤千尋

戦争をなくす力を何に求めるべきか? ロシアのウクライナ侵攻でわかった憲法9条の歴史的意義。武力で戦争は防げない。日本各地にある「9条の碑」をめぐり、建てた人びとの思いと活動をたんねんに紹介する。憲法9条の精神を改めて認識し、次代をめざすエネルギーを吸収しよう。

社会はなぜ左と右にわかれるのか
ジョナサン・ハイト

人間にはケア、公正、忠誠、権威、神聖、自由を感じる6つの道徳的センサーがあり、そのいずれを大切と思うかで政治的立場が決まる。政治的分断状況の根底にある人間の道徳心を進化理論や哲学、社会学、人類学などの知見から多角的に検証した全米ベストセラー!

イエスは戦争について何を教えたか
ロナルド・J・サイダー

イエスは政治的権威に服従せよと教えたのか、抵抗せよと説いたのか? 同じ神を信じる人びとが、「正義の戦争」と「平和主義」に分かれてしまうのはなぜか? 原理主義的キリスト教福音派の政治的影響力が拡大する米国で、神学者サイダーが重大な問題に挑む。

聖書の経済学
ロナルド・J・サイダー

旧約聖書の時代のイスラエルにあった弱者救済の制度やイエスの言葉など、聖書が伝える「経済」についての教えを掘り下げ、今日の経済社会にも活かすべき政策と生き方を論じる。「富と繁栄は神からの祝福」と考える人の多い米国で強い批判を浴びた書。米クリスチャニティ・トゥデイ誌が「20世紀で最も影響力のあったキリスト教書」の一冊に選んだ本。

民主主義のファイブ・フォース分析
マイケル・ポーターほか
政治は公的な制度ではない。正真正銘の巨大な民間産業だ。この産業には独禁法がなく、民主・共和の2大政党による「複占」状態が固定化し、非効率と不正が常態化している。このような政治制度の欠陥が、一切の歩み寄りを拒絶する左右の分断の根底にある。競争戦略論の大家マイケル・ポーターが説く異色の政治改革論。

国境を開こう!
ブライアン・カプラン

移民を認めないのは現代のアパルトヘイトであると考える米国の経済学者。移民を認めたら世界は「経済的に」驚くほど豊かになる。移民受け入れ国の失業、賃金低下、財政圧迫、治安悪化などはすべて神話である。反対派も歩み寄れるキーホール・ソリューションを提示。

おれは無関心なあなたを傷つけたい
村本大輔

原発、朝鮮学校、基地問題などの現場に読者をいざない、他人事のように無関心を決め込む人びとに鋭い問いを突きつける一冊。彼は現地に足を運んで何を感じたのか? なぜ政治ネタを漫才にするのか? ウーマンラッシュアワー村本大輔による、マシンガントークさながらの劇薬エッセイ。忖度皆無の熱い叫びを聞け!

在日朝鮮人ってどんなひと?
徐京植

在日朝鮮人の歴史的背景、文化、社会的課題、差別の実態など、在日朝鮮人が直面する様々な側面を紹介しています。経済的な成功や課題、言語や文化の継承、そして二重国籍の問題などが取り上げられ、読者は多様な視点から在日朝鮮人の日常に迫ることができます。複雑な歴史や社会的な状況を通じて、在日朝鮮人のアイデンティティと日本社会との関わりについて深く理解する一冊です。